バウンスシャッセ(リッチダンサーの11) 第10戦


キャロットクラブ出資愛馬第20号は、母馬と厩舎の魅力で選んだ馬。

母リッチダンサーは産駒からは2000ギニーGT3着馬を輩出しており、 日本でもホーカーテンペストが芝のマイルで4勝を挙げオープン入り。続く愛馬のフロアクラフトもオープン特別で2着、オークス GTで5着と力を見せる。

ホーカーテンペストはデビュー前にその素晴らしい馬体が話題になった馬で、馬体にこだわる私としては安価だし飛びつきたい母の産駒。日本でも産駒は能力を見せ、やはり母リッチダンサーの仔出しは相当良いと考える。安価で2、3勝馬を目指す私がリッチダンサーの仔を買うのは必然。

今回は関東馬だが、藤沢和雄厩舎となれば別格。アフロディーテでも満足させていただいたし、なんと言っても師の大ファン。この金額で藤沢和雄厩舎というものお得感満載。ましてや馬も素晴らしい。よく約68パーセント程度の抽選を勝ち抜いたものだ。


デビュー前の追い切りはコース全体の5番時計を計時するなど、2歳新馬としては破格の動き。そしてレースもスタート直後にコーナーという外枠不利なコースで大外枠になるも完勝!!見事デビュー戦を飾る。

そこから重賞に連続挑戦するも馬場が悪すぎたり、距離が短く忙しかったりと出番なしの大敗。

しかし、4戦目となる寒竹賞では猛時計で圧勝!!競馬ブックのスピード指数は90.8!!阪神JF GT2着のハープスターが91.9なので重賞ウィナークラス。

そしてついにフラワーカップ GVに優勝して重賞ウィナーに。これで多くの賞金が獲得でき、クラシックすべてに出走可能になった。

桜花賞は距離が短すぎることからパスし、実績断然の中山で行われる牡馬クラシック第1戦の皐月賞へ出走。さすがに牡馬の壁は厚く11着。それでも内容的に悪くなかった。勝ち馬から0.7秒差で競馬ブックのスピード指数でも89.1と優勝したフラワーカップの88.0を上回る。単に相手が強かっただけ。

そして続く本番のオークスでは3番人気を背負い堂々の3着!!クラシックで馬券圏内に入り、もうこの世代の牝馬では最上位の能力を見せた。勝ったヌーヴォレコルトとは僅かに半馬身差、あのハープスターとはクビ差。


その後、ハンデも軽くなることから古馬との函館記念に臨むが、ここでははっきりと力負けの16着とシンガリ負け。そして3歳牝馬となら別格と思われた前走の紫苑ステークスでは直前の大雨で不良馬場になってしまう不運があるも12着と大敗。いくらなんでも負けすぎで心配。

前走後在厩で調整され、10月10日に早めの栗東入り。


10月19日 京都11R 第19回 秋華賞 GT 3歳オープン 牝馬限定 国際に出走!!

フルゲート18頭のところに特別登録数は21頭。水曜日の想定段階でも21頭。結局18頭で確定。

鞍上は当然主戦の北村宏司騎手。

7着/7番人気

走破時計は1分57秒7良馬場と非常に優秀。ファビラスラフィンの持つ秋華賞レコードの1分58秒1を上回る。ハイペースで前崩れの展開の中、最後までよく踏ん張った。

これだけのパフォーマンスができるのなら、いずれはもう1つ重賞制覇と夢は広がる。

7着と言ってもGTなので出走奨励金は623万円。これは未勝利勝ちの500万円よりも高い数字。

すでに獲得本賞金7480万円の馬。今回は奨励金なので本賞金には加算されないが、足すと8000万円を超える。募集総額1800万円の馬として、申し分ない働き。素晴らしい!!


レース回顧と時計の分析、レース後の北村宏司騎手と藤沢和雄調教師のコメントを掲載。

皐月賞、オークス抽選で敗れ、バウンスシャッセとしてはまだ1度も権利を獲得していない口取りの権利に満を持して応募するも、よもやの落選(>_<)。

初出走の優先権に2度の除外権があるはずなのに何故だ。

写真多数付き現地観戦レポート。

(2014年10月24日立ち上げ即完結)

2014年10月24日立ち上げ

●前走後、在厩で調整され、次走は10月19日 京都11R 第19回 秋華賞 GTを予定

 前々走の古馬で牡馬相手の函館記念のシンガリ負けはともかく、前走の同世代のしかも牝馬限定戦である紫苑ステークスでの大敗は苦手の不良馬場と言ってもやはり深刻で、”走るのを止めちゃう症候群”を発症しているのではないかと心配されます。

 その前走後、秋の大目標である秋華賞に向け在厩で調整されています。

 以下は9月17日に更新されましたクラブ公式HPバウンスシャッセの近況報告です。
17日は軽めの調整を行いました。「先週の競馬は申し訳ありませんでした。そして、楽しみにしていた僕たちもショックを受けてしまうような負け方でした。さすがに格は違うと思っていたし、勝てないにしても格好はつけてくれるはずと思っていただけにあの敗因は解せないと言いますか・・・。思うように行かずに悔しいです。レースではグッとハミを取りきれていなかったようで、レースから上がってきてもそこまで息が乱れていなかったんです。全力で走っていない現れなのでしょう。それなので馬体のダメージと言うのはあまり感じないです。やはり一番は馬場にあると思うんですよね。少し前の調教で馬場の悪い時があったんです。そのとき前半は良かったのですが残り100mくらいの地点で脚を取られたらふっとハミが抜けてそれ以降取っていかなくなったんです。気をつけていたにもかかわらずそうなりましたし、それから無理に強く出ても突っ張っていってしまうので難しいところを感じさせたんです。おそらくレースでも序盤からバランスを崩して同じような状況になったのだと思うんです。今思えば札幌2歳Sもそうですが、アルテミスSもまわりを囲まれた影響などもあって最後にいい走りができなかったですよね。アレ・・・と思っていても立て直して臨んだ寒竹賞ではこちらも驚くくらいの競馬をしてくれました。環境、シチュエーションによるところもあるのでしょうが変わる可能性があるはずだし、それが秋華賞であるようにしたいと僕らも思っています」(津曲助手)心身の状態を見ながらの判断になりますが、今のところ10月19日の京都競馬(秋華賞・牝馬限定・芝2000m)に出走を予定しています。
 ということで、次走は念願の秋華賞と正式に発表になりました。私の地元の関西での大舞台ですし嬉しいですね。

●10月10日に栗東トレセンへ移動しました

 以下は10月10日に更新されましたクラブ公式HPバウンスシャッセの近況報告です。

10日に栗東トレセンへ移動しました。「昨日の追い切り後の様子をしっかりと確認し、最終的にどうするかを検討していました。前2走より良くなってきている感じもありますし、なんとかいい競馬をしてもらいたいので、直前の長距離輸送を避ける意味でも早めに関西圏へ動かしたほうがいいだろうという結論に至りました。今回の追い切りのように馬場コンディションが良ければいい走りをしてくれますし、なんとか来週巻き返してほしいですね」(津曲助手)19日の京都競馬(秋華賞・牝馬限定・芝2000m)に北村宏騎手で出走を予定しています。

 ということで、我らが愛馬バウンスシャッセは10月10日に栗東トレセンへ移動しました。

●追い切り情報(10月24日作成)

前走前 9月3日 美浦南坂路 稍重馬場 末強めに追う
1回
助手
4F 56.8
3F 41.5
2F 27.9
1F 14.7
カービングパス(2歳オープン)馬なりに0.1秒遅れ



9月23日 美浦南坂路 良馬場 馬なり余力
1回
助手
4F 60.0
3F 43.7
2F 28.7
1F 14.2


9月25日 美浦南坂路 稍重馬場 馬なり余力
1回
助手
4F 61.6
3F 45.2
2F 30.4
1F 15.2


9月26日 美浦南坂路 稍重馬場 馬なり余力
1回
助手
4F 67.6
3F 48.2
2F 29.4
1F 14.2


9月27日 美浦南坂路 良馬場 馬なり余力
1回
助手
4F 63.4
3F 46.3
2F 30.1
1F 15.1


9月28日 美浦南坂路 良馬場 馬なり余力
1回
助手
4F 55.4
3F 39.7
2F 25.7
1F 12.9
アサクサマジック(古馬500万下)馬なりを0.3秒先行同入


9月30日 美浦南坂路 良馬場 馬なり余力
1回
助手
4F 64.9
3F 47.7
2F 30.8
1F 15.1


10月1日 美浦南坂路 良馬場 一杯に追う
1回
横山義行
4F 56.5
3F 41.2
2F 26.6
1F 13.3
ダークファンタジー(古馬500万下)馬なりを0.3秒追走0.1秒遅れ


10月5日 美浦南坂路 重馬場 馬なり余力
1回
助手
4F 62.2
3F 45.4
2F 30.0
1F 14.6


10月6日 美浦南芝 不良馬場 馬なり余力

杉原誠人
キリ
1F 12.1[3]


10月9日 美浦南芝 良馬場 馬なり余力

杉原誠人
4F 53.9
3F 39.4
1F 11.9[2]



10月13日 栗東坂路 重馬場 馬なり余力
1回
助手
4F 61.6
3F 43.4
2F 27.5
1F 13.2


10月15日 栗東坂路 稍重馬場 馬なり余力
助手
1回
4F 62.6
3F 45.4
2F 29.1
1F 14.2


10月16日 栗東坂路 稍重馬場 馬なり余力
1回
北村宏司
4F 53.7
3F 38.7
2F 25.3
1F 12.9
カナロア(古馬1000万)馬なりを0.5秒追走アタマ遅れ
 9月23日、前走後初めての追い切り時計を計時しました。終いだけハロン14秒の16−15−15−14ですね。勝った3回はいずれも直前の追い切りはかなりハードなものでした。今回はGTですししっかりと仕上げて欲しいですね。

 9月25日、終い3ハロンをそれぞれ15秒で追い切られています。順調ですね。

 9月26日、終いを伸ばす調教をしています。最後までしっかりと走らせるには、こういう追い切りが良いでしょうね。

 9月27日、本来なら時計として計時されないような追い切りです。それにしてもほぼ毎日ハロン15秒程度を乗り込まれていますねぇ。

 9月28日、ハロン13秒の速いところを乗られました。今回は久々に時計になる本数が多く、かなりの負荷がかけられていますし、状態が良いのでしょうね。

 9月30日、終いだけハロン15秒での追い切りです。今回はこの終いだけ伸ばす感じの調教が多いですね。やはりレースで走るのを止めちゃっている部分がありますし、最後までしっかりと走らせる意図が見えます。

 10月1日、ベテランの横山義行騎手にしっかりと追っていただきました。しかし、併せた馬に先着できず、しかも全体の時計も寒竹賞前の絶好時に比べるとかなり遅いですね。まだ3週間ありますし、これからですね。
 以下は10月1日に更新されましたクラブ公式HPバウンスシャッセの近況報告です。
1日は美浦坂路で追い切りました(56秒5−41秒2−26秒6−13秒3)。「前走、前々走が不甲斐ないレースになってしまいましたし、何とかこの流れを脱さないといけないと思って色々と試行錯誤して調整を行っています。コンディション面も絶好調とは言えないところがあるのかもしれませんが、使っていく中でいい意味で変わりないですし、やはり気持ちの部分を何とかいいほうへ持っていけるようにしなければいけないと考えているんです。それで、レースでの着用の有無はまだ決めていませんが、調教で刺激を与える意味でブリンカーを着けてみました。今朝はその上で坂路をのぼらせたところまずまず。朝早い時間帯だったので、まだ酷い馬場状態ではありませんでしたが重たさが残る馬場で頑張れていたのは悪くなかったでしょう。また、いい刺激を与えるために栗東入りさせることも実行しようと思っているんです。連れていくタイミングは調整中ですが、ギリギリまで現地で調整でき、輸送も短く済みますから、そのつもりで段取りを組んでいきます」(藤沢和師)19日の京都競馬(秋華賞・牝馬限定・芝2000m)に北村宏騎手で出走を予定しています。
 藤沢和雄先生ほどのベテランが試行錯誤してくださっているということで、良い答えが導けるといいですね。先生ならきっとバウンスシャッセを復活させてくれるはずです。

 10月5日、1日にしっかりと追いましたので、少し休養期間を設けて4日ぶりの追い切り時計を計時しました。17−15−15−15ですね。

 10月6日、所属の杉原誠人騎手に芝コースで追い切っていただきました。キリの為に終い1ハロン以外は計測不能になっています。

 10月9日、6日に続き杉原誠人騎手に芝で追い切っていただきました。陣営もいろいろと工夫されているのがわかります。この感じで復活を期待したいですね。
 以下は10月9日に更新されましたクラブ公式HPバウンスシャッセの近況報告です。
8日は軽めの調整を行いました。9日は美浦南芝コースで追い切りました(53秒9−39秒4−11秒9)。「これまではベースを作るように坂路主体で動かしてきましたが、今週は1週前ということと併せ馬の兼ね合いも考えながら本馬場での追い切りを選択しました。3頭でじっくり進めて終いはペルーサとしっかり動かすようにしたのですが、動きは悪くなかったんじゃないかな。ゴール板では相手が前に出ていたかもしれないけれど、決して一杯一杯ではなくその後はバウンスのほうが勢いもあったくらい最後までしっかりと動けていましたからね。栗東入りに関しては依然として検討しているところですが、今のところは連れていく方向で考えています。当初計画していた時はパートナーも考えていたのですが、調整がつかなくなって行くとなったら1頭になりそうなんです。栗東にもたくさん馬はいるから大丈夫なんだろうけどね(笑)。いちおう気持ちの面で課題のある馬だから苦しくさせるかもと不安に思えるようならばこちらで調整しますが、大丈夫そうと思えれば連休の影響を受ける前に連れていこうかと考えています」(藤沢和師)19日の京都競馬(秋華賞・牝馬限定・芝2000m)に北村宏騎手で出走を予定しています。
 ということで、早めの栗東入りも考えていただいているようです。いろいろとこの馬の為に考えていただいていて有り難いですね。

 10月13日、栗東に移動して坂路に戻って終いを伸ばす追い切りをされています。

 10月15日、同じく坂路で終いを伸ばす追い切りです。これだけ入念にやっていればなんとかなりそうなものです。

 10月16日、北村宏司騎手が栗東まで来てくれて実質最終追い切りを実施しました。美浦の坂路を50秒3で上がっていたバウンスシャッセですから、よりきつい栗東の坂路とはいえ全体の時計が53秒7に併せた相手にアタマ差とはいえ遅れているのは褒められたものではありませんねぇ。
 競馬ブックでは”体も動きも良く”、デイリー馬三郎では”気配上昇B”と高評価です。私は不安ですが、現地で見ている専門誌の記者が共に良いと言ってくれているのですから、悪くはないのでしょう。
 私ほっさんの追い切り評価は「B−」です。追い切り本数や調整過程は満足しています。しかし、良いときのバウンスを知っているだけに、これ以上の追い切り評価は出せません。平均以下と思います。
 それでも京都コースは姉フロアクラフトが何度も好走している舞台。妹のバウンスシャッセも広いコースが合うと思いますし、何よりも枠が絶好枠を引きましたから、良い走りを期待しています。
 以下は10月16日に更新されましたクラブ公式HPバウンスシャッセの近況報告です。
15日は軽めの調整を行いました。16日は栗東坂路で追い切りました(53秒7−38秒7−25秒3−12秒9)。「今日追い切るということでスケジュールを調整して栗東に乗りに来ました。藤沢厩舎の馬は1頭だけなので、他の厩舎にお願いをして一緒に調教をさせていただいたんです。基本的には、前半は誘導してもらってバウンスが追走する形、最後の1ハロンを併せるようにしています。美浦でしっかり調整されてきたことである程度は仕上がっていましたし、栗東に移動した後はハードに攻めるというよりは刺激を与えつつもコンディションを維持するようなイメージで調整しており、最終追い切りもそのイメージを持ちつつ動かすようにしたんです。ただ、乗った感じだと馬場が湿っぽくて重めに感じたんですよね。なので最後1ハロンは並べに行ったものの残り100m位で少し浮き気味になったんです。それでも適度な負荷はかけられたと思いますし、追い切った直後はいい感じでフーッと言っていました。息の入りは良かったですし、なおかつ中身がしっかりしていることを確認できた、狙ったとおりの調教ができたと思います。前走や以前の走り、中間の稽古や今回の調教を考えても、走りにくい道悪馬場はやはり得意ではないのでしょうね。京都の馬場は開催2週目ですし、極端には荒れないはずです。先週の追い切りで(杉原)誠人が乗った時は馬場がいいこともあって、ハミをグイグイ取れて走っていたという話からも馬場コンディションさえ良ければいい走りをしてくれるはずです。こんなものではないと誰より実感していますし、何とか春のようにいいパフォーマンスを発揮させて、いい結果に繋げたいです。枠は出されたところで対応するしかありませんし、並びなどにもよって変わってくるので絶対ではありませんが、内目からロスなく行けるのならばそれに越したことはないかなと思っています」(北村宏騎手)「今日は北村に追い切りに乗りに行ってもらいました。私は美浦だったのですが、考えていたような調教ができたし、そういう意味ではいい稽古だったという報告を受けていますよ。ブリンカーを着けてみたり、新しい環境に入れてフレッシュな気持ちで刺激を与えるようにしてきたつもりです。直前は疲れを残しても仕方ないので意識して調整しましたが、直前までしっかり調整して本番へ向かいたいと思います。ここ数戦は不甲斐ない内容になってしまい本当に歯がゆい気持ちでいました。春の走りを見ても本来の力を出せればこんなものじゃないはず。良い馬場で走って何とか見返したいですよ。応援よろしくお願いいたします。本番でブリンカーを着けることはしませんが、直前までの馬の様子、当日の雰囲気を見てチークピーシズを着けるかどうか考えていきます」(藤沢和師)19日の京都競馬(秋華賞・牝馬限定・芝2000m)に北村宏騎手で出走いたします。
 凄く読み応えのある文章です。北村宏司騎手としては手応えは良いようですし、藤沢和雄先生もチークピーシズの着用など、あれやこれやと工夫していただいています。頼もしいですね。良い走りを期待しています。

●気になる特別登録表(10月19日 京都11R 秋華賞 GT 3歳オープン)

特別登録表 10月19日 京都11R 第19回 秋華賞 GT 3歳オープン 芝2000m 混合 牝馬限定 全21頭 フルゲート 18頭  
馬名 予定騎手 斤量 前走 前走着順 前走人気 過去着順
アドマイヤアロマ 和田竜二 55.0  9/21 ローGU 阪神芝1800 13
アドマイヤビジン 四位洋文 55.0  9/21 ローGU 阪神芝1800 14 10 14
オメガハートロック ベリー 55.0  1/13 フェGV 中山芝1600
キュリオスティー 藤岡佑介 55.0  8/31 500万 新潟芝2000 12 13
サングレアル 戸崎圭太 55.0  9/21 ローGU 阪神芝1800
ショウナンパンドラ 浜中俊 55.0  9/13 紫苑OP 新潟芝2000
セウアズール 北村友一 55.0 10/05 500万 阪神芝1800
タガノエトワール 小牧太 55.0  9/21 ローGU 阪神芝1800 15 12
ディルガ 武豊 55.0  9/21 ローGU 阪神芝1800 13 14 15
ヌーヴォレコルト 岩田康誠 55.0  9/21 ローGU 阪神芝1800
バウンスシャッセ 北村宏司 55.0  9/13 紫苑OP 新潟芝2000 12 16 11
パシフィックギャル 勝浦正樹 55.0  5/25 オーGT 東京芝2400 16
ハピネスダンサー 藤岡康太 55.0  9/13 紫苑OP 新潟芝2000 10
ブランネージュ 秋山真一郎 55.0  9/21 ローGU 阪神芝1800
プリモンディアル 幸英明 55.0  9/21 ローGU 阪神芝1800 10
ペイシャフェリス 川島信二 55.0  5/25 オーGT 東京芝2400 17 13 11
マイネグレヴィル 柴田大知 55.0  9/13 紫苑OP 新潟芝2000
マーブルカテドラル 田辺裕信 55.0  8/03 クイGV 札幌芝1800
リラヴァティ 松山弘平 55.0  9/21 ローGU 阪神芝1800
レッドリヴェール 福永祐一 55.0  9/21 ローGU 阪神芝1800 12
レーヴデトワール 川田将雅 55.0  9/13 紫苑OP 新潟芝2000
競馬ブック

データカプセル


過去10年を振り返ると……。
○勝ち馬の共通点
1.重賞勝ちかGT2着がある
2.GT1〜5着が1回以上
3.前走は重賞1〜5着、負けても勝ち馬から0秒2差以内
4.芝で2勝以上かつ3連対以上
5.1〜3着入着率5割以上
6.芝1800m以上で勝利か、2000m以上で連対
○2着馬の共通点
1.OP勝ちか、古馬混合1000万勝ち
2.芝で2勝以上かつ3連対以上
3.前走は重賞1〜3着か、古馬混合1000万1着
4.中8週以内
5.芝1800m以上で、重賞1〜3着かクラスを問わず勝利
6.1〜3着入着率6割以上
○3着馬の共通点
1.OP連対か、古馬混合1000万勝ち
2.1〜3着入着率5割以上
3.2勝以上かつ3連対以上
4.1800m以上で連対
5.中8週以内
6.前走が3歳戦なら1〜3着
○紫苑Sからの臨戦馬は34頭が出走し、最高着順が4着。
○ローズS6着以下は割引
○1〜3番枠からは勝ち馬ゼロ、大外枠は1〜3着ゼロ。
【結論】
◎ヌーヴォレコルト
○リラヴァティ
▲ディルガ
△ショウナンパンドラ
△ブランネージュ
△レーヴデトワール
△ハピネスダンサー


アラカルト

ヌーヴォレコルト、二冠制覇なるか
 オークス馬ヌーヴォレコルトが二冠制覇を狙う。同馬はオークスでハープスターの追い込みをクビ差斥け優勝。秋緒戦のローズSでは2着タガノエトワールに1馬身1/4差をつけ重賞2勝目を飾った。ヌーヴォレコルトは重賞3連勝を飾り、2つ目のタイトルを手中におさめることができるかどうか。Vなら“オークス&秋華賞”制覇は牝馬三冠馬を除くと1997年メジロドーベル、2006年カワカミプリンセス、2013年メイショウマンボに続き4頭目。ローズS勝ち馬の勝利は2012年ジェンティルドンナ以来2年ぶり10頭目となる。ちなみにヌーヴォレコルトのように、名前が「ヌ」から始まる馬は比較的数が少なく、JRA重賞を制した馬は同馬を含め3頭だけ。
復活期す2歳女王レッドリヴェール
 ローズS6着のレッドリヴェールが巻き返しを狙う。同馬はGTレースでハープスターと僅差の勝負を演じており、昨年の阪神JFではハナ差先着し、JRA賞最優秀2歳牝馬のタイトルを獲得した。レッドリヴェールは今年3戦して勝ち星がないが、桜花賞ではクビ差の2着、ダービーでは12着に敗れたものの牡馬の強豪に果敢に挑戦。今回、復活の勝利を飾り、3歳牝馬GT最後のタイトルを手に入れることができるかどうか。Vなら、ローズSで掲示板を外した馬の秋華賞制覇は2008年ブラックエンブレム以来に。
 また、レッドリヴェールはステイゴールド産駒の小柄な牝馬で、前走の体重は420K(ダービー出走時は410K)。なお、同産駒の牝馬は父同様、小柄な馬が多くマイネレーツェルは396Kで2008年フィリーズRを制している。
オークス3着馬バウンスシャッセ
 オークス3着馬バウンスシャッセは函館記念16着、紫苑S12着と2戦連続で二桁着順。同馬は春にフラワーCを制し、牡馬クラシックの皐月賞にも挑戦(11着)したが、春の勢いを取り戻すことができるかどうか。Vならオークス3着馬の勝利は2001年テイエムオーシャン以来13年ぶりに。なお、2戦連続二桁着順敗退馬のGT勝利にはローレルゲレイロ(2009年スプリンターズS)、ヴィルシーナ(2014年ヴィクトリアマイル)の例がある。
 また、藤沢和雄師は2004年以来10年ぶり、鞍上の北村宏司騎手は3年ぶりの秋華賞挑戦に。ともに勝てば秋華賞初制覇となるが、バウンスシャッセで勝利を飾ることができるかどうか。Vなら藤沢和師&北村宏騎手とも2006年ヴィクトリアマイル(ダンスインザムード)以来8年ぶりのJRA・GT制覇となる。
ゼンノロブロイ産駒が5頭登録
 今年のJRA・GTレースの勝ち馬を見ると、すべての馬の血統表にサンデーサイレンスの名前があり、春のGTはSS系種牡馬の産駒が全勝した。今年の秋華賞登録馬では21頭中、サンデーサイレンスの名前がないのは外国産馬のディルガ唯一頭。他は父または母がサンデーサイレンスの血を受け継いでいる。なお、登録馬のうち最多を占めるのはゼンノロブロイ産駒でフローラS優勝馬サングレアル、紫苑S勝ち馬レーヴデトワール、フラワーC優勝馬バウンスシャッセなど5頭。今年も快進撃を続けるディープインパクト産駒は、紫苑S2着のショウナンパンドラなど4頭が登録している。
松田博師、JRA・GTレース20勝へ
 松田博資師は、今年の秋華賞にフローラS優勝馬サングレアル、ローズS2着馬タガノエトワール、紫苑S勝ち馬レーヴデトワールなど4頭登録。同師はJRAのGT競走で19勝を挙げているが、そのうち牝馬での勝ち鞍は「14」で、牝馬限定GTは「12」を数える。松田博師の秋華賞挑戦は3年ぶりとなるが、複数頭出しで勝利を飾ることができるかどうか。Vなら同師の秋華賞制覇は1999年ブゼンキャンドル以来15年ぶりとなり、グレード制を導入した1984年以降、藤沢和雄師以来2人目のJRA・GTレース20勝達成となる。
 また、松田博師が管理する現3歳世代には桜花賞馬で凱旋門賞に挑戦(6着)したハープスターを筆頭にオープン馬が4頭。なお、同師の同一GT3頭以上出しは2006年皐月賞以来2回目。Vなら異なる馬による同一年桜花賞&秋華賞制覇は1976年稲葉幸夫元調教師(テイタニヤ&ディアマンテ)以来となる。
タガノがデビュー162日で秋の女王へ
 4戦1勝のタガノエトワールはデビューが今年の5月11日(12着)と遅く、初勝利は秋華賞から43日前の9月6日。続くローズSではオークス馬ヌーヴォレコルトに1馬身1/4差をつけられたが、タガノエトワールは5戦目となる本番で逆転Vを飾ることができるかどうか。なお、同馬はレース当日がデビュー162日目でVなら2000年ティコティコタックの204日目を更新する秋華賞スピード優勝記録となる。
3姉妹GT制覇に挑むサングレアル
 ビワハイジ産駒のサングレアルには3姉妹GT制覇の記録がかかる。同馬の兄姉にはGTレース6勝馬ブエナビスタ(牝)を筆頭に、阪神JFを制したジョワドヴィーヴルなど5頭の重賞ウイナーがおり、同きょうだいの重賞勝ち鞍はサングレアルのフローラSを含め「15」。今回サングレアルが勝てば、3きょうだいによるJRA・GT制覇はグレード制を導入した1984年以降、ダンシングキイ産駒のダンスパートナー(牝)、ダンスインザダーク(牡)、ダンスインザムード(牝)以来2例目となるが、姉のように大舞台で勝利を飾ることができるかどうか。Vなら母馬別JRA・GT勝利数でもパシフィカス産駒(ビワハヤヒデ、ナリタブライアン)に並ぶ3位タイの8勝目に。
紫苑S勝ち馬レーヴデトワール
 レーヴデトワールが、一族悲願のGT制覇を目指す。同馬は父ゼンノロブロイ、母レーヴドスカーという血統で、同馬を含め兄姉はすべてオープン馬。レーヴデトワールはGTレースで阪神JF9着、桜花賞5着という成績でオークスは抽選を突破できず出走できなかったが、今回は紫苑Sを勝って優先出走権を手にした。レーヴデトワールは3度目のGT挑戦で悲願のビッグタイトルを手にすることができるかどうか。また、レーヴデトワールに騎乗予定の川田将雅騎手は桜花賞をハープスター(2014年)、オークスをジェンティルドンナ(2012年)で制しており、Vなら3歳牝馬GT完全制覇に。なお、レッドリヴェールに騎乗予定の福永祐一騎手もVなら秋華賞初制覇となり、牝馬GT完全制覇に王手となる。
GTの舞台で2勝目を目指す
 マイネグレヴィルは10戦1勝の成績だが、昨年の札幌2歳Sでは先行してレッドリヴェールのクビ差2着に入っており、前走の紫苑Sでも逃げて3着に入った。今回、同馬には柴田大知騎手が騎乗予定だが、どんな戦法で挑むのか。Vなら1勝馬の秋華賞制覇は初となる。また、オークス以来の実戦となるペイシャフェリスには川島信二騎手が騎乗予定。同馬はクラシックで桜花賞11着、オークス17着の成績だが、アネモネSでは逃げ切りで勝利しており、どんな走りを見せてくれるのか注目。なお、過去5年間の京都・芝2000m戦の騎手成績を見ると川田将雅騎手が20勝でトップ。これに福永祐一騎手(17勝)、岩田康誠騎手(16勝)が続いている。
(*データは10月5日現在)

有力馬のポイント

 オークス馬ヌーヴォレコルトが最高の形で前哨戦をひと叩きし、満を持して3歳牝馬三冠最終戦へ臨む。前で運べて終いも速い脚を使える脚質は、器用さを求められる京都内回りでは何よりの武器だ。前走後は栗東滞在。その分、直前の負担を最小限に抑えられ、中間の攻めをしっかりやれた。順当に上積みを見込める。桜花賞馬のいないここ、ほぼ勝負づけの済んだ相手関係。女王の座は譲れない。

 ローズSで驚かされたのは2着のタガノエトワール。もともと将来を嘱望された素質馬で、爪の不安などもあって出世が遅れただけ。9月に未勝利戦を勝ち、その直後のGU2着は、高い能力のなせる業。内を通れたとはいえ、スローで展開が向いたわけではないのだから、前走は決してフロックではないだろう。決め手はここでも上。直線平坦の京都なら一層切れそう。状態も引き続きいい。

 一方で物足りなさを残したのがレッドリヴェール。阪神JFでも桜花賞でもハープスターと互角にやり合ったほどの馬。牡馬相手のダービーは仕方ないとしても、ローズSはあまりに見せ場がなかった。敗因が判然としないだけに今回も半信半疑だが、状態そのものは悪くないし、地力の高さを疑う余地もない。小回り1800メートルの札幌2歳Sの内容なら、京都内回りの2000メートルもこなすはず。今一度注目。

 もうひとつのトライアル・紫苑S組ではショウナンパンドラが注目株。結果的には、直線の長い新潟外回りで勝ち馬に先んじて動いた分、目標にされてしまったが、今季は脚質が広がり、レース運びに幅が出た。良馬場なら切れる脚も使うので、京都も内回りもいい方に出るだろう。2週前には坂路自己ベスト、1週前も52秒9−11秒8の好時計。まだ上積みがある。

 そのショウナンを前哨戦で下したのがレーヴデトワール。春には桜花賞0秒3差5着があるほどで、3歳牝馬同士ならどこに入っても地力上位。前走は、距離や道悪をこなしたのも勿論だが、好位追走でピタリと折り合い、キッチリと勝てたのが一番の収穫。京都2000メートルに替わってもまったく問題ないだろう。使った上積みも大きく、1週前も動いた。春以上に。

 リラヴァティは春同様、トライアル3着で優先出走権確保。楽に前へ行けて折り合え、速い脚はなくても渋太く踏ん張れる。京都内回り2000メートルはピッタリの条件。出遅れた桜花賞でも1秒と負けなかったし、流れに乗れればまず崩れない。夏場から使われて4戦目。大きな上積みは望めまいが、デキ落ちも見られない。ここも上位に。

 ローズSのサングレアルは、スローな流れのなか、後方から外を回る形。自身、伸びはジリジリだったが、展開が向かなかったことも確か。久々でもあり、大目に見られるだろう。脚質的に京都2000メートルがいいとは言いづらいが、攻め気配がいい頃のそれに近づいてきたし、使った上積みは窺える。ほんの少し展開の助けがあれば。

 ブランネージュは立ち回りが自在で速い脚もある。これも京都内回り向き。良くも悪くも相手なりでひと押し足りないのが玉に瑕だが、オークス5着の成績通り、力はある。距離延長もいい材料だろう。中間も坂路中心の調整で順調そのもの。器用さを生かして上位に。


1週前厩舎レポ

アドマイヤビジン
「馬体重が増えていたけど、太くは見えないし、使ったあともそんなに変わっていない。夏場に休ませて馬体が成長している。ちょっとテンションが高くなっているけど、一度使ってガス抜きできていればと思う。前に行くと脚がタメられないから、控えた方がいいけど、今回は距離も延びるし、コーナーが4つ。流れが向いてくれればいいけどね」と梅田智師。
オメガハートロック
「骨折明けで、まだデビュー前のいいイメージにはありませんが、歩様は良く、順調に攻めを消化。今回は久々で相手も強くなりますが、無事に走ってくれればではなく、ある程度は結果を求められていると思っています」と橋本助手。
サングレアル
「前走時は、調教で春より力強くなっていたから、巻き返せるという期待があった。当日の目方は6K増。もっと増えていれば申し分なかったが、これは仕方がない。レースの結果は別として、使ってからはガタッと来なかったから、また仕切り直し。中間の乗り込みは順調。春は顔つきなど、随所に幼さを残しながら、休み明けだったフローラSを勝って素質の片鱗を見せてくれた。ブエナビスタの妹。それとよく似ていて切れ味は相当。能力は高いはずだから、改めて期待したい」と松田博師。
ショウナンパンドラ
「前走はスタートを決めて流れに乗ったレースができました。2着とはいえ、本番の権利を取れて良かったです。その後は24日(水)から坂路で時計を出せたくらい。前々走より前走、前走より今回と、更に上積みが見込めそう。それに馬込みを苦にしないから京都の内回り2000mでも柔軟に対応できると思います。春は惜しいところでクラシックの権利を取れず。ここで良さを出せれば」と高野師。
タガノエトワール
「前走は、小倉戦の勝ちっぷりから魅力を感じて登録をしてみたら、1勝馬の身で重賞に出走できたんだから運もあったということ。レースではジョッキーが内々をロスなく運んで、うまく末脚を引き出してくれた。春の段階から素質の高さを感じていたが、爪を痛がって歩様が悪くなったので休ませて、苦しいところがなくなったのが良かったんだろう。すっかり動けるようになった今なら、という期待がある」と松田博師。
ディルガ
「1週前は単走で坂路をサッと上がりましたが、一度使えばそれほど強い調教はいらないタイプなので、これで十分でしょう。前走後も緩めずにしっかりと乗れていますし、目方も増えてひと夏越してグンと良くなっているので、どこまでやれるか、楽しみにしています」と渋田助手。
ヌーヴォレコルト
「栗東に滞在して当初はソワソワしていたけど、今はドッシリしています。松永幹厩舎さんと一緒にやらせてもらって、いい追い切りができましたし、重心の低い走りで、いい瞬発力を見せてくれましたね。自信を持って臨めるように、当日まで調整していきたいです」と斎藤誠師。
バウンスシャッセ
「前走はスタート直後にノメッてしまいリズムを崩してしまった。息の入りも早かったので、全力で走っていなかったのかもしれない。この中間は稽古でブリンカーを装着。これがいい刺激となり集中して走れるといいんだが。3連休前の10日に栗東へ出発する予定でいる」と津曲助手。
パシフィックギャル
「オークスは相手関係や距離云々よりも思うような稽古ができなかったのが響きました。当初はダート路線の予定もありましたが、賞金面でこちらに。稽古をやって馬体が増えているから春とは違う競馬を」と手塚師。
ブランネージュ
「前走は結果的に内でジッとしていれば違ったのかもしれないが、堅実には走ってもあとひと押し、弾けるところにかけるのが課題。中間は瞬発力をつけるように調整を工夫して、1週前も残り1Fまで我慢させて追い出す追い切りを消化。よく動いて時計も良かったので、これが実戦につながってほしい。レースが上手な馬で京都内回り2000mはピッタリの条件。一番のチャンスだと思っているからね」と藤岡健師。
ペイシャフェリス
「早目に帰厩させて調整。8日にWコースで6Fから78.6−64.4−51.0−38.5−13.5と速いタイムを馬なりでマーク。これが実質的な追い切りだからしっかりやった。この後は10日に栗東に入厩させ、直前はサラッとやる予定。桜花賞では10Kほど体重が減ったが、今回は430K台で出せると思う。ひと夏越して芯が入り、随分と馬がしっかりとしてモタれる面もなくなった。内回りの2000mならこの馬の先行力が生きるだろうし、粘り込みを期待している」と高市師。
マーブルカテドラル
「クイーンSは直線で前が詰まる不利。まともなら掲示板はあったはず。春は不本意な結果に終わったが、決して万全の仕上げではなかったからね。秋になり体がひと回り大きくなり、春とは状態が違います。順調に仕上がっているし、まだ勝負づけが済んだとは思っていませんよ」と上原師。
マイネグレヴィル
「前走は直線で差し返して渋太いところを見せてくれました。ただ、最後はもう一度伸びてきていただけに、脚を余してしまった印象。もっと3〜4角で後続を離してほしかったですね。中間も調整は順調で、状態は変わりなくいいですよ。京都の内回りに替わる点もプラス。良馬場で時計が速いと分が悪いので、雨でも降って時計がかかってくれるとありがたいですね。持ち前の渋太さを生かせればチャンスも広がるのでは」と和田道師。
リラヴァティ
「夏場から使ってきてるが、疲れは見せず、いい感じの状態と言える。2走前は前半から流れに乗れていないし、消化不良のレース。前走のように先行する形が合うと思う。内回りコースに替わるので、できれば内目の枠が欲しいが、無理なく行けるようなら自分の力は出せるはず」と石坂師。
レーヴデトワール
「前走は折り合いを意識し過ぎて引っ張ったりせず、流れに乗ってスムーズに運んでくれた。権利を取れて何より。それに春より目方は減っていたが、細くなったというより、締まりが出ていた。中間は更に良くなっている。桜花賞の内容から、能力は確か。前走のように出たなりの位置でジワッと運んで、末脚を生かせれば」と松田博師。
レッドリヴェール
「ローズSはスムーズな競馬をし過ぎたからなのか直線反応せず。本気で走っていないので使った後もダメージはないし、体も戻っている。1週前追い切りも併せ馬でビシッとやって動きが良く、状態面に問題はない。1F延長も大丈夫だし、馬込みで怒らせながら走らせた方がいい馬で小回りの京都内回りもプラスに出そう。能力は持っているから巻き返しを期待したい」と須貝尚師。

1週前攻め気配

アドマイヤアロマ
(11日、栗東P)機敏な身のこなしでスピード感もマズマズだったが、キャンターが少し硬いのが気掛かり。少なくとも大幅な良化はなさそう。
アドマイヤビジン
(9日、栗東坂路)特に太いような印象はないし、動きもキビキビ。ただ、ピッチの利いた走りを見ると、更に距離が延びる点は歓迎材料とは言いづらい。
オメガハートロック
(10日、美浦南W)レイカーラを追いかけて、最後は少しアオるくらいの勢いで伸びてきた。少し馬体は立派だが、フットワークは大きく力強い。長期休養明けとは思えない気配。
キュリオスティー
(9日、美浦南W)熱心に併せ馬を消化されており、時計こそ目立たないが、順調そのものの調整内容。体の張りも良く、雰囲気は相変わらずいい。
サングレアル
(9日、栗東CW)前走時より丸みがあるし、脚捌きに柔軟さがある。ラストを右手前にする癖は相変わらずも、叩いて良くなっている。
ショウナンパンドラ
(9日、栗東坂路)ビシッとやれた点に好感が持てるし、ラスト1Fは11秒台でまとめてきた。馬体も適度に丸みがあっていい感じ。申し分ないデキで臨めそう。
タガノエトワール
(9日、栗東CW)爪が良くなってコズミがなくなった。ハミ受けがスムーズだし、前走の研ぎ澄まされた馬体を維持。
ディルガ
(9日、栗東坂路)素軽いフットワークで駆け上がってきた。馬体もフックラとしており、なかなか良く見せる。ひと叩きした分の上積みは見込めそう。
ヌーヴォレコルト
(9日、栗東CW)栗東入厩。馬場の荒れた時間帯で素晴らしいパフォーマンス。切れも回転力もあり、気迫が凄い。絶好調。
バウンスシャッセ
(9日、美浦南芝)平凡な時計ではあったが、抑え切れないくらいの行きっぷりで、手綱を放すとスーッと加速してもきた。万全と言い切れる感じではないが、復調気配は窺えた。
パシフィックギャル
(9日、美浦南D)9月の頭から乗り込まれて、既に水準以上の時計もマーク。見た目に太目感はなく、動きにも力強さを感じさせるようになっている。及第点以上の仕上がりだろう。
ブランネージュ
(9日、栗東坂路)レース間隔を考えれば、なかなか意欲的な攻め内容。しっかりとした体つきを維持しているし、脚取りも確か。順調そのものと言える。
ペイシャフェリス
(8日、美浦南W)ひと夏を越して、馬体には芯が入ってきたような印象を受ける。1週前の追い切りも抜群の行きっぷりから、スピードを鈍らせることなく破格の時計をマーク。大仕事をやってしまいそうな雰囲気がある。
マーブルカテドラル
(10日、美浦南W)外を回ってこの時計は相当速い。更に促しただけで一気に加速して、先を行く併せ馬をあっという間に抜き去ってしまった。馬体の張りも良く、ひと息入って雰囲気はうんと良くなった。
マイネグレヴィル
(9日、美浦南W)長目から飛ばして、最後もしっかり追って好時計をマーク。とにかく、これだけ意欲的に追えたことはプラス材料。脚取りも力強く、上積みも十分に見込めそう。
リラヴァティ
(9日、栗東坂路)上がり重点でサッと伸ばす程度だったが、夏場から使われている馬だけにこれで十分だろう。毛ヅヤの良さが目につくし、脚捌きもスムーズ。いい状態をキープ。
レーヴデトワール
(9日、栗東CW)気の勝ったタイプだが、今のところ落ち着きがある。毛ヅヤもピカピカ。前走の状態を維持。
レッドリヴェール
(9日、栗東坂路)これまでで最も詰まったレース間隔での出走となるが、それでいながら1週前にビシッとやれたのは心強い。馬体、動きともにしっかりとしており、状態面に不安はない。
デイリー馬三郎 特別登録段階でのみどころ

 3歳牝馬3冠のファイナル。紛れのある内回りの設定で創設当時は大波乱もあったが、直近10年の勝ち馬9頭が3番人気以内。ただ、2番人気が6勝で1番人気(2勝)を大きく上回る。ローズSが8勝とステップ別成績は断然。残る2頭はオークスとクイーンSだった。また、勝ち馬9頭までが前走でC着以内に入っていた。
 
 ローズSで2冠へ好発進を決めたヌーヴォレコルト。オークスでハープスターを倒した力を改めて示した。前走後はそのまま栗東入りして、調整に余念はない。宿敵のいない一戦なら不動の主役だ。
 
 春はダービーにチャレンジ(K着)したレッドリヴェール。始動戦のローズSでは伸びを欠いてE着に終わった。2歳女王として、このままでは引き下がれない。実戦を使った上積みで前進を描く。
 
 不良馬場をモノともせずに紫苑Sを制したレーヴデトワール。レーヴディソールなど重賞覇者が並ぶ血筋で、桜花賞でもD着と見せ場をつくった良血馬が軌道に乗ってきた。V争いに加わりそうだ。
 
 ショウナンパンドラは新潟の道悪で結果を出したが、33秒台の切れ味が生きるのはやはり良馬場。能力評価されながらも春は大舞台に進めなかった。内回りの舞台でも自慢の破壊力は脅威になる。
 
 9月の声を聞いて初勝利を挙げたタガノエトワールは格上挑戦のローズSでA着に好走。勝ち馬とは0秒2の差があったが、上がりでは0秒3上回った。一気にV候補の一角に浮上した感がある。
 
 
バウンスシャッセはオークスで上位2頭に0秒1差のB着と地力では全く劣らない。一方で夏の函館記念がO着、紫苑SでもK着と精彩を欠いている。どこまで良化してくるかがポイントになる。
 
 オメガハートロックは2連勝でフェアリーSを制覇。以降は戦列を離れているが、底を見せていないのは確か。ブランクの長さや初距離を考えれば楽な条件ではないが、一発を狙える地力を持つ。
 
※2週前段階の「見どころ」ですので、回避馬が含まれているケースがあります。あらかじめご了承ください。

JRA−HP

3歳牝馬三冠の最終戦は、京都・内回りの芝2000mで争われる秋華賞。桜花賞が行われる阪神・外回りの芝1600mやオークスが行われる東京・芝2400mは実力馬が能力を発揮しやすい舞台と言われているが、京都・内回りの芝2000mは能力だけでは勝てない難しいコース。2009年に桜花賞とオークスをともに1番人気で制したブエナビスタは、このレースで敗れて(2位入線3着降着)牝馬三冠を逃している。また、2012年に桜花賞を制したあとオークスを5馬身差で圧勝したジェンティルドンナは、このレースも制して牝馬三冠を成し遂げているが、2着馬ヴィルシーナにハナ差という辛勝だった。能力だけでなく、小回りコースを克服するためのレースセンスが必要な一戦と言えるだろう。今春の3歳牝馬クラシックを主役として引っ張ってきたハープスター(牝3・松田博資)は、10月5日に行われた国際G1・凱旋門賞(ロンシャン・芝2400m)に挑戦して6着。日本馬3頭の中で最先着を果たし、能力の高さをあらためて示した。そのハープスターと好勝負を繰り返してきた馬たちがこの秋華賞へ順調に出走してくるとあれば、ハイレベルなレースを期待してもいいはずだ。

ヌーヴォレコルト(牝3・斎藤誠)は、ハープスターを負かしたオークスの勝利が光る。桜花賞トライアルのチューリップ賞(2着)では2馬身1/2差、本番の桜花賞(3着)ではクビ+3/4馬身と、続けてハープスターに先着を許した。しかし、距離が800m延びた東京・芝2400mのオークスでは、中団を追走し脚をためて直線で馬群の中から鮮やかに抜け出すと、外から急追してきたハープスターをクビ差の2着に退けリベンジを達成。見事樫の女王に輝いた。夏場は放牧で疲れを癒やされ、秋の復帰戦となった前走の秋華賞トライアル・ローズSでは、4番手の好位から抜け出す完璧な形で快勝。関西圏への長距離輸送が続く負担を避けるために、レース後は栗東トレーニング・センターへ入厩し、万全の態勢で牝馬三冠の最終戦へ。ハープスターが不在のここは、堂々の主役としてレースに臨む。

レッドリヴェール(牝3・須貝尚介)は、昨年暮れの阪神ジュベナイルフィリーズで壮絶な追い比べの末、ハープスターをハナ差の2着に負かした実力馬。約4か月の休み明けでの出走となった牝馬クラシック第1弾の桜花賞では、ハープスター(1着)とクビ差の接戦を演じて2着。ヌーヴォレコルト(3着)には3/4馬身先着した。牡馬の一線級に挑んだ前々走の日本ダービーは、初めて経験する関東圏への長距離輸送が影響したのか、馬体重がマイナス8キロの410キロでの出走となり、12着と大敗を喫した。夏場は放牧で馬体の立て直しを図られ、前走のローズSでは馬体重がプラス10キロの420キロと回復。1番人気の支持を受けたものの、勝ち馬のヌーヴォレコルトから0秒8差の6着に敗れた。この敗戦でやや評価を落とした印象だが、持てる能力は世代屈指と言える存在。直線の長い阪神・芝の外回りコースで2勝2着1回と好成績を残してきた実績があるが、ピッチ走法で走る馬だけに、直線の短い京都・芝の内回りコースでも十分こなせるだろう。

松田博資厩舎からは、エースのハープスターこそフランス遠征でこの秋華賞に姿を見せないが、レーヴデトワール(牝3)、サングレアル(牝3)、タガノエトワール(牝3)、セウアズール(牝3)の4頭が登録。そのいずれもが勝利を意識させる馬というのだから、層の厚さがわかる。新潟競馬場に遠征し、前走の秋華賞トライアル・紫苑S(芝2000m)をクビ差で制して優先出走権を獲得したレーヴデトワールは、今春の桜花賞で0秒3差5着に入った馬。3戦無敗で2010年の阪神ジュベナイルフィリーズを制した半姉レーヴディソール(父アグネスタキオン)を筆頭に多くの活躍馬を輩出してきたレーヴドスカーを母に持ち、父がゼンノロブロイに替わったこの馬もデビュー当時から大きく期待されていた。牝馬三冠の最終戦は主役候補の一頭として出走することになりそうだ。

ゼンノロブロイ産駒のサングレアルは、名牝ブエナビスタ(父スペシャルウィーク)の半妹として、デビュー前から前述のレーヴデトワール以上の注目を集めていた馬。今春のオークストライアル・フローラSでは、姉のブエナビスタをほうふつとさせる鋭い末脚を発揮して重賞初制覇を達成。勢いに乗って本番のオークスに挑んだが、マイナス14キロの400キロと馬体重の大幅な減少が響いた印象で、7着に敗退。レース後は放牧に出され、馬体の回復を図られた。秋の始動戦となった前走のローズSは、馬体重がプラス6キロの406キロで出走して9着。しかし、道中で他の馬を気にするそぶりを見せてレースに集中できていなかった印象だけに、本来の実力ではないだろう。潜在能力は今回のメンバーの中でも上位のものがあるはず。前走で多少馬体が回復したとはいえ、なかなか増えない馬体重が今回も課題となりそう。この中間は順調に乗り込まれているだけに、本番の秋華賞では巻き返しの期待が懸かる。

タガノエトワールは、未勝利(小倉・芝2000m)を勝ち上がり、中1週のローテーションでの重賞挑戦となった前走のローズS2着で秋華賞の優先出走権を獲得。中団追走からメンバー中最速となる上がり3ハロン33秒3(推定)の豪脚を繰り出し、先に抜け出したヌーヴォレコルト(1着)から0秒2差まで追い上げた。15番人気という低評価を覆しての好走だったが、デビュー前から調教の動きが目立っていたことから、潜在能力の高さは早くから評価されていた馬。成長力という点で最も期待できるのは、この馬かもしれない。

前走の紫苑Sで1番人気の支持を受けたショウナンパンドラ(牝3・高野友和)は、3コーナー14番手から徐々に進出し、直線で馬群の中から抜け出して一旦は先頭に立ったものの、外から伸びてきたレーヴデトワール(1着)と追い比べを演じた末にクビ差交わされて2着に惜敗。春シーズンは、フラワーCで5着、オークストライアルのスイートピーS(東京・芝1800m)でも5着と敗れてクラシックに進むことができなかったが、秋シーズンは紫苑S2着で秋華賞への優先出走権を獲得した。今回の舞台となる京都・内回りの芝2000mでは、デビュー2戦目の未勝利を快勝した実績がある馬。新潟競馬場や京都競馬場の軽い芝が合うタイプだけに、面白い存在と言えるだろう。

リラヴァティ(牝3・石坂正)は、前走のローズS3着で秋華賞の優先出走権をゲット。8枠16番から好スタートを切って先手を奪うと、直線でも粘り腰を発揮して3着争いをハナ差で制した。自分の形に持ち込むことができればしぶといタイプで、直線が短くて平坦な京都・内回りの芝2000mに替わるのはプラス材料と言える。道中のペース次第で大きく浮上してきそうだ。

前々走の函館記念が16着、前走の紫苑Sが12着と、思わぬ大敗を続けているバウンスシャッセ(牝3・藤沢和雄)。今春のフラワーCを優勝し、オークスで0秒1差3着という実績をマークしている一方で、二桁着順を5回も記録しているように、好走と凡走の差が激しいタイプと言えるかもしれない。前2戦の結果を度外視して狙う手もあるだろう。

ブランネージュ(牝3・藤岡健一)は、今春のフローラSで2着に好走し、オークスで5着と掲示板を確保。秋の始動戦となった前走のローズSでは、逃げたリラヴァティ(3着)とゴール前で追い比べの末にハナ差届かず4着と敗れた。しかし、キャリア11戦で〔2・3・3・3〕と安定感十分の成績を残しており、最低着順がオークスの5着という堅実なタイプ。先行力があり、相手なりの競馬ができる器用な脚質は今回の舞台に最適と言えるだけに、大きく負けるシーンは考えにくい。

昨年11月のメイクデビュー東京(芝1600m)と今年1月のフェアリーSを連勝したあと休養に入っていたオメガハートロック(牝3・堀宣行)が今回の登録馬に名を連ねている。約9か月の長期休養明けでのGI 挑戦はさすがに厳しい条件と言えるが、持てるポテンシャルは世代屈指のものがある。9月下旬から美浦坂路と南Wコースを併用して順調に乗り込みを消化しており、最終追い切りの動きに注目したい一頭だ。

●気になる出馬想定表(10月19日 京都11R 秋華賞 GT 3歳オープン)

出馬想定表 10月19日 京都11R 秋華賞 GT 3歳オープン 芝2000m 混合 牝馬限定 全21頭 フルゲート 18頭  
馬名 予定騎手 斤量 前走 前走着順 前走人気 過去着順
アドマイヤアロマ 和田竜二 55.0  9/21 ローGU 阪神芝1800 13
アドマイヤビジン 四位洋文 55.0  9/21 ローGU 阪神芝1800 14 10 14
オメガハートロック ベリー 55.0  1/13 フェGV 中山芝1600
キュリオスティー 藤岡佑介 55.0  8/31 500万 新潟芝2000 12 13
サングレアル 戸崎圭太 55.0  9/21 ローGU 阪神芝1800
ショウナンパンドラ 浜中俊 55.0  9/13 紫苑OP 新潟芝2000
セウアズール 北村友一 55.0 10/05 500万 阪神芝1800
タガノエトワール 小牧太 55.0  9/21 ローGU 阪神芝1800 15 12
ディルガ 武豊 55.0  9/21 ローGU 阪神芝1800 13 14 15
ヌーヴォレコルト 岩田康誠 55.0  9/21 ローGU 阪神芝1800
バウンスシャッセ 北村宏司 55.0  9/13 紫苑OP 新潟芝2000 12 16 11
パシフィックギャル 勝浦正樹 55.0  5/25 オーGT 東京芝2400 16
ハピネスダンサー 藤岡康太 55.0  9/13 紫苑OP 新潟芝2000 10
ブランネージュ 秋山真一郎 55.0  9/21 ローGU 阪神芝1800
プリモンディアル 幸英明 55.0  9/21 ローGU 阪神芝1800 10
ペイシャフェリス 川島信二 55.0  5/25 オーGT 東京芝2400 17 13 11
マイネグレヴィル 柴田大知 55.0  9/13 紫苑OP 新潟芝2000
マーブルカテドラル 田辺裕信 55.0  8/03 クイGV 札幌芝1800
リラヴァティ 松山弘平 55.0  9/21 ローGU 阪神芝1800
レッドリヴェール 福永祐一 55.0  9/21 ローGU 阪神芝1800 12
レーヴデトワール 川田将雅 55.0  9/13 紫苑OP 新潟芝2000

●出馬確定表

出馬確定表 10月19日 京都11R 秋華賞 GT 3歳オープン 芝2000m 混合 牝馬限定 全18頭  
馬名 騎手 斤量 前走 前走着順 前走人気 過去着順
アドマイヤビジン 四位洋文 55.0  9/21 ローGU 阪神芝1800 14 10 14
オメガハートロック ベリー 55.0  1/13 フェGV 中山芝1600
サングレアル 戸崎圭太 55.0  9/21 ローGU 阪神芝1800
ショウナンパンドラ 浜中俊 55.0  9/13 紫苑OP 新潟芝2000
セウアズール 北村友一 55.0 10/05 500万 阪神芝1800
タガノエトワール 小牧太 55.0  9/21 ローGU 阪神芝1800 15 12
ディルガ 武豊 55.0  9/21 ローGU 阪神芝1800 13 14 15
ヌーヴォレコルト 岩田康誠 55.0  9/21 ローGU 阪神芝1800
バウンスシャッセ 北村宏司 55.0  9/13 紫苑OP 新潟芝2000 12 16 11
パシフィックギャル 勝浦正樹 55.0  5/25 オーGT 東京芝2400 16
ハピネスダンサー 藤岡康太 55.0  9/13 紫苑OP 新潟芝2000 10
ブランネージュ 秋山真一郎 55.0  9/21 ローGU 阪神芝1800
ペイシャフェリス 川島信二 55.0  5/25 オーGT 東京芝2400 17 13 11
マイネグレヴィル 柴田大知 55.0  9/13 紫苑OP 新潟芝2000
マーブルカテドラル 田辺裕信 55.0  8/03 クイGV 札幌芝1800
リラヴァティ 松山弘平 55.0  9/21 ローGU 阪神芝1800
レッドリヴェール 福永祐一 55.0  9/21 ローGU 阪神芝1800 12
レーヴデトワール 川田将雅 55.0  9/13 紫苑OP 新潟芝2000

表中 騎手の太字は乗り替わり

●京都芝2000mコース解説

 スタート地点は、メインスタンドの目の前。
 GT秋華賞の際には大勢のファンの歓声が飛び交うので、音や雰囲気に敏感な馬にとっては心配の種。
 スタートして間もなく1コーナーにさしかかるので、内枠の馬が有利に見えるが、外から被されやすいので良し悪しは微妙。先行馬でも揉まれない外枠がいい場合もある。
 全般的にはテンからペースはよどみなく流れ、厳しい流れになりやすい。ペースが上がればマクリ差しも決まる。
 最後の直線距離も内回りは328mと阪神よりも短いが、早めに各馬が仕掛けるため、4コーナーはゴチャつきやすく、不利も受けやすい。
 揉まれない競馬がベストだが、多頭数で外目に位置していると、コーナーリングで外に振られる懸念も。
 ローカル競馬場同様に、好位抜け出しの競馬ができればベスト。
 ペース・展開の読みが重要で、騎手の手腕が問われるコースだ。

有利な枠順 フラット
有利な脚質 先行〜差し
ポイント 4コーナーの位置取り、コース取り
種牡馬ベスト サンデーサイレンスが断トツ、ダンスインザダーク
連対騎手ベスト 武豊、佐藤哲三、四位洋文、安藤勝己、藤田伸二
推定勝ちタイム 良馬場 稍重馬場 重馬場 不良馬場
2歳新馬 2分04秒4 2分05秒7 2分08秒7
2歳未勝利 2分02秒9 2分02秒2 2分05秒3
2歳オープン 2分02秒7 2分06秒8
3歳新馬 2分05秒2 2分06秒3 2分08秒6
3歳未勝利 2分02秒8 2分03秒3 2分04秒3 2分05秒4
3歳500万 2分02秒5 2分03秒6 2分03秒5 2分05秒6
3歳1000万 2分01秒8 2分03秒1
古馬500万 2分01秒4 2分02秒9 2分02秒8 2分05秒3
古馬1000万 2分01秒0 2分00秒7 2分04秒5
古馬1600万 2分00秒5 2分00秒3
古馬オープン 2分00秒6 2分03秒2

●騎手は北村宏司騎手 ほっさん評価「」

 今回もバウンスシャッセの鞍上は元藤沢和雄厩舎所属騎手で、いまや名門・藤沢和雄厩舎のステーブルジョッキーである北村宏司騎手です。

 ここ2戦は16着12着と大敗していますが、これは騎手の責任ではなく馬の問題です。バウンスシャッセを最もよく知る騎手です。今回は上手く立て直して欲しいですね。

 ただ、関西のGTでは関東のジョッキーは騎乗機会が少なく不利だと言われています。関東のGTだと多くの関西の有力騎手が騎乗しているのでほとんど不利はありませんが、確かに関東の騎手が関西のGTに来ると言えば、蛯名正義騎手か横山典弘騎手、それに内田博幸騎手や戸崎圭太騎手くらいですもんね。

 それでもバウンスは北村宏司騎手が一番ですし今回も宜しくお願いいたします。


 北村宏司騎手は昨年は101勝と大台に達し、名実共に日本のトップクラスのジョッキーです。しかし、GTや重賞で結果をなかなか残せていないという欠点はあります。特にGTは2006年のダンスインザムードでしか勝利がなく、大一番での強さが問われるところです。

 しかし、勝ち数が示しているように技術は相当で馬の力以上のものは引き出せないかも知れませんが、馬の能力は最大限引き出してくれると思いますし、期待しています。


 私ほっさん愛馬への騎乗は今回で12回目ですが、バウンスシャッセ以外の馬ですと特にマドリードシチーでの走りが印象的で、自厩舎の武士沢友治騎手ばかりを乗せる中野渡清一調教師が珍しく違うジョッキーを乗せてきた(武士沢友治騎手が福島遠征の為)その人が、この北村宏司騎手でした。
 それまでいいところがなかったマドリードシチーを7着と出走奨励金を貰える着まで頑張らせ、当時素晴らしい騎乗だったと感銘を受けたことを今でも鮮明に覚えています。もちろん、その当時とは比べ物にならないほど技術も上達されています。

 また、当サイトの常連様の持ち馬ビンテージチャートやオッキオディガットを7番人気で勝ちあげるなど、頼もしい限り。当然その手腕に対する期待は大きく、非常に楽しみです。


 2014年10月22日現在、JRA通算1073勝。GT1勝、重賞24勝。勝率9.2パーセント、連対率18.2パーセントといずれもなかなかの数字である。

 昨年(2013年)は101勝、勝率11.2パーセント、連対率20.7パーセント、本年(2014年)ここまで92勝で全国騎手リーディングの堂々5位です。勝率11.3パーセント、連対率23.6パーセントはもはや一流の成績です。



 北村 宏司(きたむら ひろし)は1980年7月24日生まれの34歳。日本中央競馬会(JRA)美浦トレーニングセンター所属(フリー)の16年目の騎手である。デビューから永年藤沢和雄厩舎所属だったが、2011年1月1日付けでフリーになった。


 馬術の国体選手だった父親が、家で馬を飼っていたこともあり、幼少の頃から乗馬に親しんでいた。

 1999年に騎手デビュー。同期には二本柳壮、高田潤らがいる。初騎乗は同年3月6日、中京競馬第4競走のイブキアーンドランで、16頭立ての16着だった。初勝利は同年3月14日、中山競馬第2競走で、タイキコンコルドに騎乗してのものであった。その年は6月に左足を骨折し、それによる1ヶ月の休養があったものの37勝を挙げ、JRA賞(最多勝利新人騎手)を獲得した。

 デビュー翌年の2000年1月30日、東京競馬場での東京新聞杯を単勝7番人気のダイワカーリアンで制して重賞初勝利。その後もこの年から38勝→54勝→41勝→78勝→65勝→59勝と堅実に勝ち星を挙げ、関東リーディングの上位に名を連ねる。

 所属の藤沢和雄厩舎はGTによく管理馬を送り出すが、北村が騎乗していた馬がGT出走になると他のリーディング上位の騎手や外国人騎手に乗り替わりというパターンが多かった。しかし、岡部幸雄が2005年に引退して以降は実力のある馬の騎乗が回ってきている。また、藤沢も2006年からは「日本人騎手育成のためにオリビエ・ペリエ、ケント・デザーモなどの外国人騎手に依頼せずに(自身の厩舎に所属する騎手を中心とした)日本人騎手に依頼する」と宣言しているため、更に有力馬への騎乗機会が増えている。

 ダンスインザムードに騎乗した2005年の天皇賞(秋)では、それまで不振に陥っていた同馬を、前年に2着したときと同じような先行3番手という競馬を試みた結果、僅差の3着に粘らせ復活させた。さらに2006年のヴィクトリアマイルでは同馬を桜花賞以来2年ぶりの勝利に導き、自身初のGTタイトルを獲得。同時にヴィクトリアマイルの初代優勝騎手となった。(これが唯一のGT制覇)

 そのヴィクトリアマイルの8日後には、東西騎手対抗サッカー大会に参加。この場でも、東軍(Jスマイル)を勝利へと導き、MVPに選ばれるという活躍を見せた。

 2007年9月、通算500勝を達成。

 2008年、アメリカ合衆国へ遠征していた自厩舎のカジノドライヴのピーターパンステークスへ向けての調教を行うためのパートナーとして渡米し、5月7日の追い切り後に帰国した。その帰国直後の5月11日に京都競馬場で行われた第12競走でジェイケイボストンに騎乗し、最後の直線で前の馬と触れてつまずいたことにより落馬し、その後左前腕部骨折、左大腿部挫創と診断された。なおジェイケイボストンの落馬直後にはコンゴウダイオーと鞍上の武英智(北村と同期でもある)が接触し、後者も落馬するという大きな落馬事故となっている。そして療養中には普段できないことをしたいということからフランスへ競馬研修を行うなどした。傷が癒えて8月21日より調教に復帰し、9月13日より実戦復帰を果たし、復帰初日に勝利を挙げている。そして復帰2週目の9月21日には2頭落馬というアクシデントの中、セントライト記念をダイワワイルドボアで勝ち、2008年初重賞勝ちを記録した。

 2011年1月1日付けで、それまで所属していた藤沢厩舎を離れてフリーとなった。

 2014年3月1日、中山4Rをファンシーミューズで勝ちJRA通算1000勝を達成。


 「2011年の1月1日付けで藤沢和雄厩舎から離れてフリーになった。その後も藤沢厩舎で乗っていて、鹿戸雄一、大竹正博、国枝栄といった他のラインが切れずに2010年を上回るペースで勝っている。特に鹿戸厩舎では[4・11・2・21]の連対率.395と優秀な成績で、今後も注目すべきだ。古賀慎明厩舎で主戦をつとめているが、同厩舎は2011年の成績がひと息。ペースが合わないポジショニングをしたり、仕掛けどころがチグハグだったりで安心して見ていられないところがある。そのあたりで藤沢師も主戦を任し切れなかったのだろう。2011年の1番人気馬での成績は[11・8・4・15]の勝率.289、連対率.500。単勝6350円、2640円、3350円、2650円などの穴があり、単勝平均配当は998円、回収率は87パーセントと高めの数字になっている。コース別や芝・ダート別、距離別で目立った偏りは見られない。エージェントを担当する専門誌のベテラントラックマンの影響力が弱くなっている気もするが、フリーになったことで人脈が広がる可能性がある。2010年の5月に的場均厩舎の所属馬で単勝19390円の超大穴を出している。論理的で勉強家。コメントは的確でダメと思っている時はニュアンスで伝わってくる。感覚派ではなく、2度、3度騎乗して肌で覚えてからの方が狙いやすい。」(2011年上半期・佐藤祐樹元地方競馬騎手)
 ほっさん愛馬での成績 (11戦1勝)

 2006年10月28日 マドリードシチー  3歳未勝利  東京芝2000m    7着/12番人気
 2008年 3月15日 ギムレットシチー  3歳未勝利  中山芝2000m   8着/4番人気
 2009年 8月 9日 シャンスイ      500万下  新潟ダ1200m    11着/11番人気
 2011年10月 8日 アフロディーテ   500万下  東京芝1600m     5着/4番人気
 2012年 1月28日 フランベルジェ   3歳500万下 東京ダ1600m   13着/13番人気
 2013年11月 2日 バウンスシャッセ アルテミスS 重賞 東京芝1600m 10着/10番人気
 2014年 3月21日 バウンスシャッセ フラワーカップGV 中山芝1800m  1着/3番人気
 2014年 4月20日 バウンスシャッセ 皐月賞 GT    中山芝2000m  11着/12番人気
 2014年 5月25日 バウンスシャッセ 優駿牝馬 GT   東京芝2400m  3着/3番人気
 2014年 7月20日 バウンスシャッセ 函館記念 GV  函館芝2000m   16着/3番人気
 2014年 9月13日 バウンスシャッセ 紫苑S オープン 新潟芝2000m   12着/2番人気


2014年5月25日 東京11R 優駿牝馬(オークス)GTで愛馬バウンスシャッセに騎乗する北村宏司騎手。(3番人気/3着)。


2014年4月20日 中山11R 皐月賞GTのパドックにて。ベテランなのに可愛いヒロシ。 

●専門誌の印と評価

競馬ブック

見解

「ヌーヴォレコルトはひと夏を越しセンスの良さに益々磨きがかかっていた。トップスタートを切って好位に収まり、ラスト1ハロンで楽々と抜け出した。その後は栗東に滞在し、活気溢れる動き。能力は勿論のこと、完成度の高さは他馬と一線を画している。タガノエトワールの前走はフロックではない。中間の動きにそれが見て取れる。今週も力強い伸び。前走以上にやれる可能性がある。問題はレッドリヴェール。敗因が特定できないから厄介だが、高い能力があることは衆目の一致するところ。坂路の動きは今回の方がずっとスムーズ。馬体も維持できている。大駆けがあれば、ショウナンパンドラ。ビシビシ追い切れるのは体調のいい証拠。末脚は切れる。ブランネージュ、リラヴァティ、レーヴデトワール注。」

「ヌーヴォレコルトは2枠4番。いい枠を引き当てた。レースのうまさに一層磨きがかかり、京都の内回りはプラスにこそなれマイナスにはならない。中間の気配も素晴らしく、ほとんどの相手とは勝負づけも済んでいる。順当に二冠達成へ。タガノエトワールは更に良くなっている。今週の追い切りも力強い伸び。遅れてきた大物の可能性がある。レッドリヴェールはまさかの敗退。あれが実力でないことは確かだ。追い切りは少なくとも前走よりスムーズ。馬体も維持。改めて真価を問う。大駆けがあればショウナンパンドラ。ひと夏を越して体質強化。線の細さが解消し、中間ハードに攻められている点が成長の証。レース巧者ブランネージュには最高の枠が当たった。リラヴァティ、レーヴデトワール注。」


短評は「ヒモ穴注」



予想家の印
馬名 長岡利 山田理 西村敬 CPU
ブランネージュ
レーヴデトワール
バウンスシャッセ
ヌーヴォレコルト
マーブルカテドラル △△
ショウナンパンドラ △△ △△
レッドリヴェール △△
タガノエトワール
サングレアル
リラヴァティ
セウアズール
二重△は△△で処理
あとは無印




スピード指数

馬名 最高値 3走前 2走前 前走 評価
バウンスシャッセ 92 92 75 72
ヌーヴォレコルト 94 94 93 90
レッドリヴェール 95 95 83 83
ショウナンパンドラ 87 79 81 87
タガノエトワール 88 55 71 88
ブランネージュ 89 89 88 87


デイリー馬三郎

本紙の見解

「年明けの開催以来のAコースで開幕した京都競馬は、今週も先週と同様に上がりの速い高速決着が濃厚。これまでトリッキーな舞台が波乱を誘発してきたが、今年に限っては◎ヌーヴォレコルトの軸は不動だ。好枠と言われるC番枠も乗り方ひとつではもろ刃の剣となるが、前走と同様に好位置から動く形なら何ら心配はない。ひと夏を越してのローズSが文句なしの内容で、その後も栗東滞在で盤石の態勢。2冠の確率はかなり高い。
 データ的には厳しい紫苑S組だが、それでも○ショウナンパンドラの勢いは怖い。体重以上に成長を感じさせる馬体を誇り、それに伴い気性面も成長。攻めもさらに上向きで、遅れてきた素質馬が開花する可能性は十分。2歳女王の▲もまだ見限れない。〈吉田〉」

◎ ヌーヴォレコルト
○ ショウナンパンドラ
▲ レッドリヴェール
× アドマイヤビジン
☆ ブランネージュ

以下省略

バウンスシャッセは無印(>_<)


バウンスシャッセは全23記者中 ◎(本命)印 1記者、▲(3番手評価) 1記者、×(4番手評価) 2記者、△(6番手以下評価) 4記者、無印 14記者


竹村浩行     ナニワ金遊道

前に行きたいクチは結構いるが何が何でもハナ≠ニいうタイプは不在。差し馬が絡む確率の高い秋華賞とはいえ、今年は例年ほどタフな流れにならない気がする。道中で少しでもラップが緩めば、前が残る条件。穴は先行馬=B
 前残りと思われがちなローズSだが、前半3F35秒1、1000m通過が59秒8というよどみのないペース。それでいて、上がり3Fのラップは11秒4―11秒1―11秒7。逃げてB着に粘った◎リラヴァティは、かなり強い競馬をしている。スタミナとスピードの持続力は、ここに入っても全く引けは取らない。アッと言わせる。

●前走レース後の騎手・調教師・専門誌のコメント

バウンスシャッセ(16着)

 「ちょっと敗因が分からないね。この時期の牝馬で難しいところが出てしまったのかな。」(北村宏司騎手・競馬ブック)

 「この時季はあまり良くないのかも。去年(札幌2歳S=14着)もそうだった」(北村宏司騎手・デイリー馬三郎)

 「今日はフケの影響が大きかったと思います。道中はまずまずのポジションで進められましたが、ペースが上がってこれからというときに押していくと逆に下がってしまいました。どこかをケガしたわけではないですし、今日は能力云々ではありません。ここでいい競馬をして秋へ繋げていきたいという気持ちがあったので、とても残念です。申し訳ありませんでした」(北村宏司騎手・キャロットクラブ公式HP)

 「スタートもポンと決まったし、前半はいい感じだったんだけどな。しかし、同じバテるにしても如何せん早すぎる…。今から思うとちょっと大人し過ぎる感じがあったのかもしれません。去年の今時分もフケが来ていたし、そのことからも十分対策は打っていたのですが、ジョッキーから身体を触られるとイヤイヤする素振りが見られたと話があったことからもそれが一番の敗因かな…。いずれにしても応援に駆け付けていただいた会員さんも多くいるだろうし、申し訳ありません。能力だけ走っていないことは間違いないだろうし、しっかり調整し直して、巻き返したいと思います」(藤沢和雄調教師・キャロットクラブ公式HP)
 「馬体は良かったが、フットワークは柔らかみひと息。好位で積極的な立ち回りを見せたものの、いち早く手応えが怪しくなり、勝負どころでは完全に脱落。51キロとはいえ、3歳牝馬にはまだ荷が重かったか。」(競馬ブック)

●各陣営のコメント

バウンスシャッセ

 「前走と同様に肉体的な状態はいいように思う。能力的にこんな馬ではないし、あとは集中力。気持ち良く走らせることができれば。」(北村宏司騎手・デイリー馬三郎)

 「無理をしない範囲での稽古をと思っていたし、うまく誘導してもらって、1ハロンだけ併せる、ちょうどいい追い切りができました。春の成績からもこんなに負ける馬ではないですし、直線に向けて気持ちを乗せていければと思います。」(北村宏司騎手・競馬ブック)

●パドック

 当日は開門前から他の皆様と行列に並んで競馬場に入り、良い席を確保できました。私は開門と同時にパドックへの陣取りと走りました。


まずはキャロ2頭出しの一角リラヴァティ。1000万下の身分ながら、トライアルのローズSで3着に入り秋華賞への優先出走権を確保。



思わず目が合う。



そして今回は短いチークピーシズをつけてレースに臨むバウンスシャッセ。



馬体にはオークスの時ほどの迫力や筋肉がありませんでした。



断然1番人気のヌーヴォレコルト(1番人気/2着)。



終始まっすぐ歩いてなかったマイネグレヴィル(13番人気/17着)。



煩く、特にこの後、発汗が多くなり、パドックの気配としては”消し”だったリラヴァティ。



バウンスシャッセの馬体重は前夜私が予想した通りの508キロ。なれない栗東での環境から飼い葉が細くなったのでは?と思いました。



とまーれーのあと。わかっていたのですが逆光です。



ヒロシくんと藤沢和雄先生登場。良い雰囲気です。



まだ何か言葉を交わされています。



宣言通り逃げ切るペイシャフェリスと川島信二騎手(15番人気/15着)。



この後、いち早く終戦を迎えるわざわざ関東から来た勝浦正樹騎手とパシフィックギャル(本馬場入場後故障発生で競走除外)。



外国人騎手大好きの堀宣行先生ご指名のフランシス・ベリー騎手とオメガハートロック(11番人気/11着)。



お手馬のハープスターが居ないので同じ松田博資厩舎のレーヴデトワールに騎乗する川田将雅騎手(白い帽子)とバウンスシャッセと北村宏司騎手。



腕はあるものの、なかなかGTに縁がない(1勝のみ)北村宏司騎手。



関東の騎手は関西でのレース騎乗が少ない為にレースは不利だと言われています。



関西のGTにも騎乗する機会が出てきた関東の田辺裕信騎手とマーブルカテドラル(8番人気/16着)。



唯一の非サンデー系の馬に乗る社台グループと仲違いしている武豊騎手とディルガ(14番人気/9着)。



結局勝っちゃうショウナンパンドラと浜中俊騎手(3番人気/1着)。



京都まで遠征してきた柴田大知騎手とマイネグレヴィル(13番人気/17着)。



ペイシャフェリスはバウンスシャッセの新馬戦2着だった馬ですね。



松田博資厩舎の馬に乗っているのは珍しい小牧太騎手と人気のタガノエトワール(4番人気/3着)。



サングレアルと戸崎圭太騎手(9番人気/5着)。



前日キャロットクラブのディアデラマドレが府中牝馬S GVを制した藤岡康太騎手とハピネスダンサー(16番人気/14着)。



サングラスをかけ気合いの入るフランシス・ベリー騎手。



バウンスシャッセの姉フロアクラフトの主戦・松山弘平騎手とリラヴァティ(12番人気/8着)。



トライアルのローズSで3着に入ったのも、今回8着と奨励金を確保できたのも騎乗技術があるからに他なりません。

●本馬場入場

今回バウンスシャッセは3番と馬場入りが早く、人混みの中、返し馬は間に合いませんでした。



実は牧場に居るときから脚元に不安があったのだというパシフィックギャルが馬体検査に。



残念ながら故障で競走除外に。遠方から応援にいらしておられる方も多いと思いますし、ここまで来てレースに出られないのは痛恨ですね。しかし、走って大きな怪我になるよりはマシとプラスに考えましょう。それにしても残念。



一生に1度しか出られない秋華賞にその名前があるだけでも興奮しますね。



全17頭になりました。

●レース


クラシックではないものの、ほぼ同格の秋華賞。愛馬の出走は初めてとなります。



スタートしました。バウンスシャッセは一完歩目は出遅れます。



開幕2週目で馬場状態が良いこともあり、後ろからだと厳しいのでドキドキしました。



しかし、追われると二の脚を使い加速。



アッという間に逃げ宣言のペイシャフェリスの2番手まで上がります。本当に安心しましたねぇ。バウンスシャッセは切れる脚がないですからねぇ。



この位置取りで負けても悔いはありません。



外からはやはり前目のポジションが欲しい同じ勝負服のリラヴァティが上がって来ます。



そのリラヴァティに前を譲りバウンスシャッセは3番手。絶好のポジションに落ち着きます。



後ろはハピネスダンザーやマイネグレヴィルなど。



バウンスシャッセは枠を生かし、ラチ沿いの最短コースを距離ロスなく追走します。前にはリラヴァティが壁になってくれて折り合いもつき、正直、勝ちもあるか?と一瞬思いました。



11番のペイシャフェリスが凄い速度で引っ張ります。1000m通過が58秒0とかなり速いペースです。



2番手だったリラヴァティが早くもペイシャフェリスを捉えに行きます。そして直線に向くと一瞬先頭に立ちます。



最後の直線。飛ばしすぎたペイシャフェリスは早くも脱落。2番手のリラヴァティも失速。



内の経済コースを選んだ浜中俊騎手のショウナンパンドラが抜け出します。



それを断然1番人気のオークス馬ヌーヴォレコルトが猛追します。



バウンスシャッセも伸びないながらも垂れずに踏ん張ります。



このまま5着で掲示板に来て欲しい!!



しかし、後ろから戸崎圭太騎手の剛腕に導かれたサングレアルに交わされます。現在バウンスは6位。



そして2番人気の2歳女王レッドリヴェールも上がって来ます。



あっちゃ〜、交わされた(>_<)。バウンスシャッセは現在7着。



しかし、バウンスの後ろはかなり離れています。



別アングルで。バウンスシャッセは直線で一瞬脚を使うもあとはジリジリ。



決め手に欠けますが、先行馬に不向きなレース展開の中、本当に頑張っていると思います。



この辺りでもまだ先頭を射程圏内に捉えています。もっとも、脚色は完全に劣勢でしたが・・・。



北村宏司騎手の渾身のムチが唸る。



GTで僅かにこの差。募集総額1800万円の馬ですよ。たいしたものです。



先頭はショウナンパンドラ。僅差でヌーヴォレコルト。



3着はタガノエトワール。4着は4着ホルダーのブランネージュ。



5着は終いの脚の目立ったサングレアル。



そして6着がレッドリヴェール、7着が我らが愛馬バウンスシャッセ。



そこから4馬身離れてリラヴァティが8着で入線。8着と9着では賞金が500万円も違いますから着差は僅かでも大きな差です。



どちらかと言えばヌーヴォレコルトの方が力があると思いましたが、浜中俊騎手の内に進路を取り距離ロスを防いだ分の1、2着差になりました。



終わって見ればディープインパクト産駒なんですよね。強いなぁ〜。



勝ち時計の1分57秒0は相当速い時計です。



ショウナンパンドラ。



表彰式。高野友和先生は嬉しいGT初制覇です。我がベルディーヴァは骨折させちゃいましたけど・・・><。



バウンスシャッセは7着でしたが、17頭立てのGTでの上位入選ということで、これは誇れますね。



ガチンコ勝負でこれらの馬には勝ったわけですから。

●時計の評価

 今回のバウンスシャッセの走破時計は1分57秒7良馬場でした。競馬ブック誌の推定タイムは良馬場で1分58秒5、勝ち馬の時計は1分57秒0でした。

 かなりの的中率を誇る競馬ブックの推定タイムを見ても今回は相当時計が速く、ペイシャフェリスが速い時計で引っ張ったからですが、バウンスシャッセの走破時計も立派です。ハイレベルなメンバーに混じってハイレベルな走りをしたものの、勝ち負けには及ばなかったというところでしょう。

 秋華賞のレコードタイムはファビラスラフィンの1分58秒1、コースレコードはアドマイヤコスモスの1分56秒8です。極端に言えば、バウンスシャッセの走破時計は今年じゃなかったら勝っていた時計です。

 これだけのパフォーマンスができるのですから、まだまだやれそうで安心しました。

●レース後の騎手・調教師のコメント

バウンスシャッセ(7着)

 「枠順を生かし、スムーズなレースができました。集中して走れていて、仕掛けのタイミングもうまくいきました。伸びてないわけではないんですけどねえ。馬は頑張っています。」(北村宏司騎手・競馬ブック)

「枠も良かったので、スムーズに流れに乗せて行った。折り合っていたし、集中して走っていたけど…伸び切れなかった」(北村宏司騎手・デイリー馬三郎)

「好スタートからスムースに流れに乗って、折り合いも良く、集中して走れていました。これならと思ったのですが...。馬は一生懸命頑張ってくれました」(北村宏司騎手・ラジオNIKKEI)

 「マイナス体重でしたが、これは輸送も考慮して意識的に作ったもので、体はしっかりとできていました。枠も良いところを引き、スタートを決めて内々をスムーズに回ることができましたし、終始手応えも良かったのでこれならと思ったんです。でもいざ追い出してみるとあんまり伸びきれなくて…、このあたりはあの速いペースについていった分かもしれません。それでもここ2走よりは行きっぷりが違ったし、レース内容も明らかに良くなっています。次はもっとやれるはずですよ」(北村宏司騎手・キャロットクラブ公式HP)

 「今日はいいお天気。ここ2戦と比較して馬場などの条件は好転しているので、いい走りをお見せできそうだなという思いを抱きつつ送り出しました。レースは先行勢にはいかにも厳しく敗れはしましたが、これはあくまでも展開のアヤ。結果は別にして、久々にこの馬の競馬ができましたね。もう少しペースが落ち着いていればさらに上が望めたと思いますが、今日はしっかり駆けてくれたことが何より。本質的にはもう少し距離があってもいいタイプだと思いますし、今日のレースをきっかけにまた上を目指していければと考えています。我々も頑張っていきますので、また応援してください」(藤沢和雄調教師・キャロットクラブ公式HP)

●気になる賞金は

 出走奨励金が1着賞金8900万円の7パーセントで623万円。特別出走手当が42.7万円。合計665.7万円。1口で割りますと11000円程度になると思われます。姉フロアクラフトの未勝利戦勝ちとほぼ同額。大きな金額です。

●今後の展望

 次走はエリザベス女王杯と思いきや、デイリー馬三郎によりますと12月20日の愛知杯ということです。激走の後ですし、確かにエリ女はハード過ぎるかも知れませんね。ロブロイ産駒でまだこれから本格化するかも知れませんし、来年思ったレースに出られるように、まずは確実に賞金を上積みしたいですね。

●最後に

 今回は遠方からたくさんのバウンスシャッセの出資者、リラヴァティの出資者とご一緒出来、1日が楽しくアッと言う間でした。本当に有り難うございます。

 バウンスシャッセは函館記念は古馬でしかも牡馬相手にフケの症状が出ていた、前走の紫苑Sは苦手の不良馬場だったとはいえ、あまりにも負けすぎで、我が軍団にありがちな”走るのをやめちゃう症候群”ではないかとドキドキしていました。これだとなかなか元の状態に戻らないですからねぇ。

 しかし、今回良馬場で、姉フロアクラフトが実績を残している京都で7着とはいえ素晴らしい時計で走れたことで、ほぼその心配はなくなりましたし、ホッとしたというのが一番の感想です。最後までしっかりと走る気を出してましたもんね。

 あとは逆にこれだけの時計で走ったわけですし故障が心配です。仮に弱くても故障がないのが一番ですからね。そういう意味でもエリザベス女王杯は魅力がありますが負担も大きく、愛知杯という選択は無難でしょうね。賞金もそろそろ加算しないと来年出たいレースに出られるか微妙ですし、次はしっかりと賞金加算したいですね。

 頑張れバウンスシャッセ!!

最後までご愛読ありがとうございました

2014年10月24日立ち上げ

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2014年 9月13日 第9戦 紫苑ステークス 新潟芝2000m (12着/2番人気

2014年 7月20日 第8戦 第50回 函館記念 GV 函館芝2000m (16着/3番人気)

2014年 5月25日 第7戦 第75回 優駿牝馬(オークス) GT 東京芝2400m (3着/3番人気) 写真多数付 現地観戦レポート

2014年 4月20日 第6戦 第74回 皐月賞 GT 中山芝2000m (11着/12番人気) 写真多数付 現地観戦レポート

2014年 3月21日 第5戦 第28回 フラワーカップ GV 中山芝1800m (1着/3番人気)

2014年 1月 6日 第4戦 寒竹賞 3歳500万下 中山芝2000m (1着/8番人気)

2013年11月 2日 第3戦 アルテミスステークス 重賞 東京芝1600m (10着/10番人気)

2013年 8月31日 第2戦 札幌2歳S GV 函館芝1800m (14着/5番人気)

2013年 8月 4日 デビュー戦 2歳新馬 函館芝1800m (1着1番人気